2010年01月21日(木)

オーストラリア報告4−1 [スタッフ日誌]

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スライディングシート1

 もったいぶっていたわけではないが、流れに流れていたオーストラリア報告のシリーズ4を今日こそ書こうと思う。

 今回は写真を中心に福祉用具類についてお届けすることになる。ただし、今までもさんざん書いてきたが、ノーリフト=福祉用具ではない。この部分の理解は最低限持った上で読んでもらいたいと思う。

*過去のオーストラリア報告シリーズはブログ内検索をかけてみて下さい。

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スライディングシート2

 これはスライディングシートと呼ばれるものである。ベッド上でのトランスファー(体位変換やベッド上部への移動など)の補助をするものである。

 基本的には介助に使用するのだが、工夫次第では自立支援にできる可能性もある。いろいろと使用方法を個別検討できるといいと思っている。先日の保田先生の話でも活用方法が様々であった。

 また、法人ではある程度購入も進んでいるものであり、新しいアイデアも出てきている。今後に期待ますますの期待がかかる。

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スタンディングマシーン

 これはスタンディングマシーンである。確かにトイレへの移乗などに使えるが、立位保持がある程度できる方にしか使用できないだろう。

 また、立ち上がりの姿勢が膝をつきだしお尻が残る感じで、普通の立位の姿勢ではない。この部分に違和感を感じたりもする。それでもこの機器によって負担を軽減できる可能性もあるのは確かである。

 ただ、この機器を使用し始めると、その後正しい立位を取る可能性がなくなることも意味するとも言える。排泄行為の補助にもなるが排泄能力を下げる可能でも否めない。使用できなくもないが、かなり対象者が限られるかと思う。

*本日はここまでとして次回に続きます。

Posted by 大橋 篤志 at 19時15分

2009年12月05日(土)

オーストラリア報告3−2 [スタッフ日誌]

2009-12-03オーストラリア報告3−1】の続きから

 ノーリフト=福祉機器を使うことではない。ましてやリフトを使うことでもない。あくまで「負担の少ない介助が必要だ」ということである。その方法論の一つとして、機器の活用があるのだ。重ねてであるが、目立つ機器類がメインではないのだ。まずは、この部分の理解が大前提となる。先日写真を載せずに【報告3−1】を書いたのはこのことが言いたかったからである。

 視点を変えて考えると職員にとって負担の少ない介助は、利用者の方にも負担の少ない介助であるとも言えよう。「よいしょ」っと息を止めて行う介助が、利用者にも過度の緊張や力を使わせ、拘縮を悪化させる恐れがあるとも言われている。

 オーストラリアでは介助は2人移乗をすることが基本である。「何キロ以上はもってはダメ!!」などが法律で決められているのだ。労災の増加がこの法的整備の動きを加速させたことを言うまでもないだろう。

 確かに日本人とオーストラリア人では、体型や体のサイズが違いすぎると言っても良いだろう。ただ、ライフスタイルの欧米化がますます進むと「現時点の高齢者とは違う」となるかもしれないが・・・。

 何よりオーストラリアは「国家財政が黒字国!!」。財源確保に四苦八苦している国とは異なる事情である。高齢化率や人口統計なども異なるし、移民国家でもあることも大いなる違いである。(民族が多様であるがゆえの言語問題など単一民族国家にはない問題もあるが)また、働き方や人の価値観も異なっている。

 もちろん、それらを出来ないことを正当化する言い訳にしてはいけない。以前も【2008-11-1日『介護の日』腰痛対策もお忘れなく】でも書いたように、介護現場の職業病と腰痛が言われるようになって早60年となった。このままでいいはずがない。

 しかし、様々異なる事情は考慮しなくては先には進めないし、無理や矛盾が生まれることにもなりかねない。PTなど専門職の人数も比較にならず、オーストラリアでは介助方法は介護職が決めることは殆どない様子であった。

 ちょっと目線を国内に戻すとしよう。日本ノーリフト協会の知名度もあがってきている。制度的な動きも多少なりとみられる。また、個別ケアを進めてきた日本式介護職員の専門性は断然高いと感じた。

 マネから発展させることは日本人の特技である。それだけに、発展的可能性も含まれていると思っている。日本式(サンライフ式)ノーリフトの在り方を考えていかなくてはいけないだと思う。

*写真を交えて今回シリーズを最終章にしようと思っていたが、どうにも文章が長くなったし、区切りよく終わったので今回シリーズはここまでとする。ということで、次回4シリーズは今回使わなかった写真を中心お送りしたいと思う。

Posted by 大橋 篤志 at 12時38分

2009年12月03日(木)

オーストラリア報告3−1 [スタッフ日誌]

 今日は前回から期間は開いたが、オーストラリア報告【シリーズ1】【シリーズ2】に続く、報告第3段を書こうと思う。

 今回のオーストラリア研修は、ノーリフトポリシーを法人内に導入するという大きなテーマの元に行われた研修である。そこで今回の第3段はノーリフトに焦点を当てた報告としたい。そんなわけで、今回のシリーズがたぶん最終シリーズとなるかと思う。

「ノーリフトとは?」
 単純に日本語訳すれば『持ち上げない』。しかし、単に動作を示すのではなく、職場環境の改善のシステムも包含している。オーストラリアでは『ノーリフト(押さない、引かない、持ち上げない、運ばない、ねじらない)』こと。単純にリフトを使うことではなく、負担の少ない介護の方法である。

「オーストラリアでの背景」
 介護の職業病と言われるが腰痛事故の増加。(体重の重い利用者が多いこともある)更に労災基準の強化もあり、労災認定も増加の一途。1986年労働安全衛生法でノーリフトを法律で規定となった。もちろん、違反者には罰則もある。

 今回研修したACHグループでは法整備以前から取り組んできたとのことである。もちろん、簡単な道ではなかっただろう。一番最初にあり、そして最大のハードルは、職員の意識となろう。そこで、ACHグループでの導入への取り組みを簡単にまとめたい。

・法人の方針やルール作りとそれらに対する意識付けキャンペーンの展開。
・ソフト面の整備。理学療法士による利用者アセスメントから始まるケア展開のシステム化。
・トレーナーの養成などの継続的研修体制の確立。などなど
・ハード面の整備。機器購入計画・予算化などなど

 その他、就業規則や問題発生時の対応などもあろうが、大きく分けてこのような視点となるだろう。

 日本とオーストラリアでは、様々に事情が異なっている。確かに矛盾点や問題点も肌に感じることはあった。よって、そのままのやり方をマネすればいいものでもない。ただ、方向性については大いに賛同できるものであるし、視点もその通りであるとも感じた。

*長くなったので次回に続くとする。今回は今までの報告とはうって変わって、写真もなかったが、これから登場する?予定である。

Posted by 大橋 篤志 at 19時11分

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